果物のなかで、娘の心を掴んで離さないいちご。
お値段の問題でそんな頻繁には買ってあげられないものの、たまに食卓に出すと大喜びですぐにぺろりと平らげました。
好きなものは「おいしいねー」と何度も言って小首をかしげてくるのですが、いちごも毎度そうしては満面の笑み。生産者にお見せしたい、ほんとに可愛い姿なのです。
2才の春、今回はいちごで色々楽しもうと思いました。
いちご栽培
やり方
今回は、苗をプランターに植えて育てます。
家庭菜園に興味はあるものの初心者の私は、とりあえず情報収集から。
主に参考にしたのはこちらの動画でした。サムネがなかなかのインパクト。色んな植物を扱っているチャンネルで見応えがあります。
本当は秋から苗を育てると丈夫になっていいらしいのですが、今回は春に苗を植え付ける所からやってみました。
ポイントメモ
・女峰や宝交早生(ほうこうわせ)が昔からある品種であり丈夫
・ひと株で土3-5リットルを目安にして密にしないこと
・クラウン(株もとにある部分)は土から出して植え付け
・苗にあるランナー(子株に繋がっていくつる)と逆方向に実が付くので、それを参考に植え付け
→実が土に付かないように、複数植え付ける場合は実が向かい合わせに付かないように。実が鉢やプランターの外に出るようにします。
・花が咲いたら綿棒や耳かきの梵天(ふわふわ)などで受粉のお手伝い
→なんと、咲いた当日は受粉能力がないとのこと。時期を見極めての作業になります。
あとは、最初に肥料を入れるとか、土の表面が渇いたらたっぷり水やりをするとかといった他の植物の栽培でもいえることを。
経過
①3月末
苗を買って、動画を参考に植え付けました。
②4月中旬
いちごの実の赤ちゃんができてきました。
隣のもうひとつの株は花もまだなし。個体差が結構あるようです。
③5月上旬
初収穫!
4月中旬時点で葉っぱしかなかった株も花と実ができてきました。実のできない株だったらどうしようと思っていたのでほっと一安心。
ランナーもちょこちょこ生えるようになってきてので、栄養を取られないように気づいたら切ります。
④5月中旬
ここくらいまでがピークだったと思います。たくさん成っているところを写真におさめたかったのですが、「あと2日くらいでおいしく食べれるかな」くらいで娘がとってしまうので撮影できず。
この頃は1日か2日で1粒取れる感じでした。
(写真は、すぐ食べようとする娘から写真だけ撮らせてとお願いしたもの。ピント合わず。)
⑤5月下旬
実よりもランナーが元気にできてきます。
いちご的には世代交代を考えている感じでしょうか。
ランナーを植え付け育てるとまたいちごの苗を育てることができますが、しっかりした苗に育てられる気がしなかったのでそれはしませんでした。
⑥6月上旬
実が新しくできなくなり、できていたものも取り終えました。我が家の今年のいちご栽培はこれでおしまい。
反応
花が咲くと「きれい」と喜び、実ができると毎日「もうすぐ?」と聞いて楽しみにしていました。
緑色の赤ちゃんいちごはまだ取っちゃだめ、赤くなったらねと伝えそれは一応わかったようなのですが、「赤みがさす」くらいで毎度取っていました。「もうちょっと我慢したらもっと美味しい」の理解と我慢ができるのはもう少し先のよう。
保育園の送り迎えで自転車に乗る度にプランターを覗いて嬉しそうにしていたので、やって良かったなと思いました。
「できてるかなー」と屈んで見ているちんまりした背中が可愛いのです。
いちごが赤くなってくると、「とってもいい?」とわくわくした顔で聞いてきます。
もうちょっとしてからにしたほうがいいんじゃない?と言っても結局取るんですが、もうその場でぱくりと口に入れます。ほくほくした顔で「おいしい」と言う姿はとても愛らしいものでした。
花が咲いて実がなることはだいたいわかっていましたが、まだ葉しかない頃や収穫が終わり枯れてくる頃があるというのがまだよくわかっていない様子で、「なんで?」とよく聞いてきました。
去年にはなかったなぜなぜ期と、好奇心の広がりを感じます。
次回はいちごの最初(種)から最後(枯れるところ)までを説明してくれるような絵本や図鑑などを見せてみるのもいいかもなと思いました。
振り返り
収穫量は、おそらくしっかり取れるようになった時期に1日1個あるかどうかぐらいだったかと思います。その時期も長くはありません。
自分の園芸の腕ももちろんありますが、トマトみたいにぽこぽこできるわけでも長期に渡って収穫できるものでもないので、たくさん収穫したいなら株の数を増やしたほうが良かったかなという印象。
こどもが何人もいる場合、気を付けないと取り合いになりそうです。
そして、できたものは売り物みたいな出来には決してなりません。ぼこぼこになったり小さかったり色付きにムラがあったり。でも、育ててみると愛着が湧きます。
水やりをして受粉をして、とお世話をした分が実になるというのはやりがいがでるものですね。
手をかけたら応えてくれる、というのが園芸や家庭菜園の魅力のひとつだと思います。
翌年はどんな品種にしようかと考えるほど、いちご栽培はいいものでした。
いちご狩り
本で知る
いちご好きな娘に、きっと喜ぶだろうとあげた絵本がありました。
「いつつごうさぎのきっさてん」です。
https://www.iwasakishoten.co.jp/special/contents/08168/
↑特集サイトのリンクです。中のページも少し見ることができます。
お店とおうちが一緒になった乗り物に乗って旅するいつつごうさぎたちが、いちご畑でいちごをつんでお料理をするお話です。
うさぎもいちごも好き。料理も好きでお手伝いしたがる。シルバニアファミリーも好き。
そんな娘がはまらないはずがありません。イラストもとても可愛く、私の好みだったのもこの絵本を選んだ理由でした。
いちご畑に行くところにやはり食いついたので、いちご狩りに行ってみることにしました。
絵本の中に「つむのに丁度いい赤さ」が提示されているシーンがあり、それをちゃんと見せておきます(前述のプランターのいちごはそれでも緑がだいぶ残るものを食べられましたが……)。
いちご狩りの場所を選ぶ
とりあえず私が選んだ基準としては
・あまり混んでいないところ
→はしゃぐので迷惑にならないように。ゆっくり楽しめるように。
・家から遠くないところ
→行き帰りでぐずらないように。ご飯やお昼寝の心配をしなくていいように。午前のうちに楽しんで、帰って軽くお昼ご飯というのが平和な気がします。
・値段が高くない
→庶民なので……。いちごは時期によって値段の変動があったりしますね。
・食べ放題
→買う形式もありますが、好きなだけ食べていいよとするほうがテンションあがりますよね。こどもが調子にのってたくさんとっても大丈夫。
制限時間は場所により色々ですが、こどもがいるなら長いほうが焦らずぐずらず満足できるかなと。
こんな感じでした。
結局、上記基準で候補をあげて空いている日と照らし合わせて決めました。
娘の反応
めちゃくちゃ笑顔で、めちゃくちゃはしゃいでいました。
大好きないちごが辺り一面にあって食べ放題。彼女にとってはテーマパークだったんでしょうね。
ずっといちごを両手に持ってうろうろしていました。
どれにしようかなーと自分で選んで自分でつむということができるのはやっぱりいちご狩りの醍醐味ですね。
大人も楽しいです。品種の違いを味わえるのもいちご狩りのいいところ。
ポイント
まだ子連れでのいちご狩りをしたことがない方へ。
・娘はいちごの汁が服にいっぱい付きました。大粒いちごだと一口で食べれないようです。
小さい子の場合、目立ちにくい色の服にするかエプロンを付けたら安心だと思います。
・いちご狩りはシーズン中と終わり頃の2回行ったのですが、終わり頃は暑かったです。ビニールハウスなので外の気温が上がるとムシムシします。
・練乳は買わなくてもいいかと思います。なくても十分甘い!
あとから味変をしたければという感じで。娘は練乳で片手が塞がるのを嫌がりましたし、それを親が持つことになるのも面倒くさいです。
・ヘタを取ってから食べるやり方を最初に教えてあげましょう。
赤い実が付いている状態で捨てられるものがたくさんあるのだと生産者さんの悲しみが書かれてありました。
ヘタをつまんでかぶりつく、というやり方だと綺麗にヘタだけ残すのは難しい上に汁が出ます。
ヘタを手で取ってから口に放る、という方が簡単で汚れにくいと思います。
いちごのプランターに水やりをしているところ、収穫しているところ。いちご狩りを楽しんでいるところ。
写真に残っているのですが、どれも本当に楽しそうでした。それを見て娘も「またしよね」「またいこね」と言っています。
来年もまたいっぱい楽しもうね。